ジーコJAPANと犬の生活
●ブラジル戦が済んでからと思ったが、やっぱり気が済まないのでジーコJAPANを論じます。
●まず、昨夜のオーストラリア戦。勝てる試合でした。前半中村のゴールはラッキーとしか言いようのないごっつあんゴール。審判が無効と言えばそれまででした。まあ、ツキがある。前半1-0でリードしたのはラッキーでした。川口はスーパーセーブを連発。勝てる材料は揃った。
●こういった日本が勝てるというムードの中で仕掛けてくるのがヒディンク監督だ。韓国時代と同じく、次から次へとFWを繰り出してきた。ポストのケネディとこぼれだまを押し込めるケーヒル、アロイーゾ。この選手交代が的中した。対してジーコは後半30分に小野を投入。中田を上げて、柳沢を下げて布陣変更。しかしこの時点で疲労が激しい福西と遠藤を交代させるべきだった。FWは柳沢、高原を下げて大黒、玉田に交代させるべきだった。ヒディンクは調子が悪いエース・キーウェルをズバっと交代したが、決定機にシュートを打たない(今日に始まったことではないが)柳沢と打つことは打つが決定力が決定的に不足している高原がなんとかオーストラリアの猛攻を凌いでいる守備陣に悪いリズムを与えていることに気がつかないのか。点が取れないにしてもゴールマウスにシュートを打つことでチームはいいリズムに乗れる。そういう意味ではオーストラリア20シュートに対して日本の2トップの6本は少なすぎる。
●敗因は二つ。監督の差。攻撃陣の決定力の差。中盤はよくやった。1ゴールの中村。ゲームメイクの中田。ボランチの福西。守備もよかった。中澤、駒井。紺野もいいセンタリングを何本も上げていた。川口も最後の三失点はしょうがない。
●クロアチア戦もブラジル戦も残っている。それぞれあきらめずに戦ってもらいたい。
●しかしジーコJAPANは予選を通過しようがしまいがこのドイツで終わるだろう。
●そこでジーコが日本に何をもたらしたかを検証したい。
●ジーコが日本に来たのは今から17年前。当時住友金属だった鹿島アントラーズに選手として来日した。当初は金目当てだと非難されたが、その闘争心や経験でチームを優勝に導いた。その後も、一時、ブラジルに帰国したが日本との関係は続き、3年前に代表監督に就任した。
●選手としてのジーコは非の打ち所のないものだった。「白いペレ」「サッカーの神様」と呼ばれた世界的英雄である。本人おポジションは攻撃的ミッドフィルダー。ブラジル通算得点もペレに告ぐ、点取り屋だ。だが、なぜかワールドカップの優勝経験はない。
●さらに指導者としてはフランス大会のテクニカルアドバイザーとして参加したが、決勝でロッカールームでケンカしてロナウドがひきつけを起こして3-0で大敗した。別にジーコのせいではないが指導者としては実績はなく、わかりやすくいうとブラジルの長島(笑)
●神様・ジーコが日本に植えつけようとしたものはサッカーの技術ではなくサッカー哲学だという意見がある。サッカーとは組織的にやるのではなく、ひとリ一人が状況の中で判断して創造していく、というブラジル・サッカーだ。前任のトルシエがピエール・ブールの「猿の惑星」を地で行くかのごとく、黄色い猿扱いしたのとは正反対だ。しかし、結論から言うとトルシエのほうが結果を出すだろう。
●サッカーの哲学は技術をともなってこそ身につく。理念だけを植えつけることは難しい。そして、これは決定的なことだが、日本のようなサッカー後進国は勝ってこそ、己のサッカー哲学が確立されるのだ。負ければ何もならない。まだ日本はサッカーのアイデンテティをもってない。終戦直後、マッカーサーは「日本人はまだ13歳」と言ったそうだが、トルシエも同じ事を考えたのだろう。世界は日本のサッカーを知らない。昨日の試合はヨーロッパ人はだれも観ないだろう。日本がまずやるべきことはヨーロッパ人に「今日は日本の試合があるから早く帰ろう」と思わせることだ。それにはまず、勝つこと。そこから日本のサッカースタイルや哲学が確立されていくのだ。負けることからは何も生まれない。
●今回の9分3失点は日本人がまだサッカーを熟知してないことをさらけ出した。
●ジーコが攻撃性や自主性にこだわるのはかまわないが、それではFWの中でも最も創造性や積極性に乏しい柳沢や高原を使い続けたのか?
●高原はドイツで6年いて通産10点程度の選手。柳沢にいたっては0点。柳沢は鹿島時代も含めると10年以上薫陶を与え続けた愛弟子だ。いつになったら自主性を発揮してくれることやら。
●このままではジーコの4年間は無駄になるだろう。なぜならどのサッカー強国もかつては弱かった。勝つことによってスタイルを作り上げてきたのだ。アルゼンチンはイギリスのサッカー協会チームを国内のチームが勝利することによってナショナリズムを高揚させた。ドイツは敗戦の暗い影を代表チームの勝利が払拭した。ブラジルはサッカーそのものが国のアイデンテティだ。イングランドはFAカップでパブリックスクールチームを炭鉱の労働者チームが破ったことによって労働者階級のナショナル・パスタイムとなった。かようにサッカーとは20世紀的な民衆主義スポーツなのだ。21世紀、デモクラシーも豊かさも既得した日本がサッカーにどのようなアイデンテティを国民にもたせることができるのか?
●とはいうものの、日本のサッカーは実に日本らしかった(笑)。FWが点をとらないといういやなアイデンティティが確立されつつある。日本人は何故ゴールにボールを叩き込むのが嫌いなのか?ジーコでも治せなかったこの悪い生活習慣病に掛かったのは何故か?戦後民主義教育の影響で弾(ボール)を爆撃する事に対してトラウマでもあるのか、と思わせる。さらに先制はできても追加攻撃ができないのは真珠湾攻撃に似ている。また、笛を聞く前に勝った気になるつめの甘さもドーハの悲劇からのお家芸だ。要は精神力が弱いのだろう。いつから日本人は我慢強くなくなったのか?蒙古来襲を耐え忍んだ鎌倉時代が懐かしい…(笑)
とにかく、決定力不足、メンタル面が弱い、詰めが甘い。逆にスピードがある、ボール回しがうまい、守備力が高い、のが日本サッカーの長所・短所だ。これが日本人全体の特徴ならそれはそれでしょうがないが、戦後の、日本人の悪い面がサッカーにも出ている気がするのは、ワタシだけ?
●ジーコよ!さようなら!4年間ありがとうございました。でも、何にも教えてくれなかったね。それだけが残念でした。ジーコ様の指導はまだ技術が未熟な日本には早すぎました。
●ドイツワールドカップのポイントは犬だ(笑)。
●名将ヒディンクの采配の原点は犬にある実兄が言っていた。幼い頃、ペットの犬を与えられたヒディンクは言葉の通じない犬が何を考えているのかを見抜き、犬を指導させることに成功したと言う。これがヒディンク采配の原点だそう。
●笑うことなかれ、現在、日本スポーツ界最高の指導者といはれる清宮監督の原点も子供の頃、飼っていた鳥を自分の不注意で死なせたことが原点となって現在の指導方法にたどり着いたそうだ。
●今大会のエース・ブラジル・ロナウジーニョも子供の頃から犬とのワンオンワンでドリブルの技を磨いた。今日も試合後、犬とボールを取り合うのが日課となっている。
●猿が犬に負けたってことですか…日本代表選手は全員犬を飼うことから始めよう。ちなみに代表で一番勝負強い大黒は飼ってます。
ロンメル君も泣いてます…
●まず、昨夜のオーストラリア戦。勝てる試合でした。前半中村のゴールはラッキーとしか言いようのないごっつあんゴール。審判が無効と言えばそれまででした。まあ、ツキがある。前半1-0でリードしたのはラッキーでした。川口はスーパーセーブを連発。勝てる材料は揃った。
●こういった日本が勝てるというムードの中で仕掛けてくるのがヒディンク監督だ。韓国時代と同じく、次から次へとFWを繰り出してきた。ポストのケネディとこぼれだまを押し込めるケーヒル、アロイーゾ。この選手交代が的中した。対してジーコは後半30分に小野を投入。中田を上げて、柳沢を下げて布陣変更。しかしこの時点で疲労が激しい福西と遠藤を交代させるべきだった。FWは柳沢、高原を下げて大黒、玉田に交代させるべきだった。ヒディンクは調子が悪いエース・キーウェルをズバっと交代したが、決定機にシュートを打たない(今日に始まったことではないが)柳沢と打つことは打つが決定力が決定的に不足している高原がなんとかオーストラリアの猛攻を凌いでいる守備陣に悪いリズムを与えていることに気がつかないのか。点が取れないにしてもゴールマウスにシュートを打つことでチームはいいリズムに乗れる。そういう意味ではオーストラリア20シュートに対して日本の2トップの6本は少なすぎる。
●敗因は二つ。監督の差。攻撃陣の決定力の差。中盤はよくやった。1ゴールの中村。ゲームメイクの中田。ボランチの福西。守備もよかった。中澤、駒井。紺野もいいセンタリングを何本も上げていた。川口も最後の三失点はしょうがない。
●クロアチア戦もブラジル戦も残っている。それぞれあきらめずに戦ってもらいたい。
●しかしジーコJAPANは予選を通過しようがしまいがこのドイツで終わるだろう。
●そこでジーコが日本に何をもたらしたかを検証したい。
●ジーコが日本に来たのは今から17年前。当時住友金属だった鹿島アントラーズに選手として来日した。当初は金目当てだと非難されたが、その闘争心や経験でチームを優勝に導いた。その後も、一時、ブラジルに帰国したが日本との関係は続き、3年前に代表監督に就任した。
●選手としてのジーコは非の打ち所のないものだった。「白いペレ」「サッカーの神様」と呼ばれた世界的英雄である。本人おポジションは攻撃的ミッドフィルダー。ブラジル通算得点もペレに告ぐ、点取り屋だ。だが、なぜかワールドカップの優勝経験はない。
●さらに指導者としてはフランス大会のテクニカルアドバイザーとして参加したが、決勝でロッカールームでケンカしてロナウドがひきつけを起こして3-0で大敗した。別にジーコのせいではないが指導者としては実績はなく、わかりやすくいうとブラジルの長島(笑)
●神様・ジーコが日本に植えつけようとしたものはサッカーの技術ではなくサッカー哲学だという意見がある。サッカーとは組織的にやるのではなく、ひとリ一人が状況の中で判断して創造していく、というブラジル・サッカーだ。前任のトルシエがピエール・ブールの「猿の惑星」を地で行くかのごとく、黄色い猿扱いしたのとは正反対だ。しかし、結論から言うとトルシエのほうが結果を出すだろう。
●サッカーの哲学は技術をともなってこそ身につく。理念だけを植えつけることは難しい。そして、これは決定的なことだが、日本のようなサッカー後進国は勝ってこそ、己のサッカー哲学が確立されるのだ。負ければ何もならない。まだ日本はサッカーのアイデンテティをもってない。終戦直後、マッカーサーは「日本人はまだ13歳」と言ったそうだが、トルシエも同じ事を考えたのだろう。世界は日本のサッカーを知らない。昨日の試合はヨーロッパ人はだれも観ないだろう。日本がまずやるべきことはヨーロッパ人に「今日は日本の試合があるから早く帰ろう」と思わせることだ。それにはまず、勝つこと。そこから日本のサッカースタイルや哲学が確立されていくのだ。負けることからは何も生まれない。
●今回の9分3失点は日本人がまだサッカーを熟知してないことをさらけ出した。
●ジーコが攻撃性や自主性にこだわるのはかまわないが、それではFWの中でも最も創造性や積極性に乏しい柳沢や高原を使い続けたのか?
●高原はドイツで6年いて通産10点程度の選手。柳沢にいたっては0点。柳沢は鹿島時代も含めると10年以上薫陶を与え続けた愛弟子だ。いつになったら自主性を発揮してくれることやら。
●このままではジーコの4年間は無駄になるだろう。なぜならどのサッカー強国もかつては弱かった。勝つことによってスタイルを作り上げてきたのだ。アルゼンチンはイギリスのサッカー協会チームを国内のチームが勝利することによってナショナリズムを高揚させた。ドイツは敗戦の暗い影を代表チームの勝利が払拭した。ブラジルはサッカーそのものが国のアイデンテティだ。イングランドはFAカップでパブリックスクールチームを炭鉱の労働者チームが破ったことによって労働者階級のナショナル・パスタイムとなった。かようにサッカーとは20世紀的な民衆主義スポーツなのだ。21世紀、デモクラシーも豊かさも既得した日本がサッカーにどのようなアイデンテティを国民にもたせることができるのか?
●とはいうものの、日本のサッカーは実に日本らしかった(笑)。FWが点をとらないといういやなアイデンティティが確立されつつある。日本人は何故ゴールにボールを叩き込むのが嫌いなのか?ジーコでも治せなかったこの悪い生活習慣病に掛かったのは何故か?戦後民主義教育の影響で弾(ボール)を爆撃する事に対してトラウマでもあるのか、と思わせる。さらに先制はできても追加攻撃ができないのは真珠湾攻撃に似ている。また、笛を聞く前に勝った気になるつめの甘さもドーハの悲劇からのお家芸だ。要は精神力が弱いのだろう。いつから日本人は我慢強くなくなったのか?蒙古来襲を耐え忍んだ鎌倉時代が懐かしい…(笑)
とにかく、決定力不足、メンタル面が弱い、詰めが甘い。逆にスピードがある、ボール回しがうまい、守備力が高い、のが日本サッカーの長所・短所だ。これが日本人全体の特徴ならそれはそれでしょうがないが、戦後の、日本人の悪い面がサッカーにも出ている気がするのは、ワタシだけ?
●ジーコよ!さようなら!4年間ありがとうございました。でも、何にも教えてくれなかったね。それだけが残念でした。ジーコ様の指導はまだ技術が未熟な日本には早すぎました。
●ドイツワールドカップのポイントは犬だ(笑)。
●名将ヒディンクの采配の原点は犬にある実兄が言っていた。幼い頃、ペットの犬を与えられたヒディンクは言葉の通じない犬が何を考えているのかを見抜き、犬を指導させることに成功したと言う。これがヒディンク采配の原点だそう。
●笑うことなかれ、現在、日本スポーツ界最高の指導者といはれる清宮監督の原点も子供の頃、飼っていた鳥を自分の不注意で死なせたことが原点となって現在の指導方法にたどり着いたそうだ。
●今大会のエース・ブラジル・ロナウジーニョも子供の頃から犬とのワンオンワンでドリブルの技を磨いた。今日も試合後、犬とボールを取り合うのが日課となっている。
●猿が犬に負けたってことですか…日本代表選手は全員犬を飼うことから始めよう。ちなみに代表で一番勝負強い大黒は飼ってます。
ロンメル君も泣いてます…
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