Monday, June 12, 2006

村上欽ちゃんファンドとヒルズ「鹿鳴館」時代

今日は書きたいことがないので、時事ネタで…
●村上さん、捕まっちゃいましたね。しかも、ライブドアの宮内のゲロで…やっぱり、ああゆう連中って、やくざ映画の鶴田浩二よりも仁義がないんだね…ま、ワタクシは深作ファンなのでかまいませんが。でも「仁義なき戦い」だったら出所直後に射殺されまっせ、渡瀬恒彦あたりに。そういえば沖縄で変死したあの人の再調査はしないんか?
●それにしても、ライブドアのインサイダーなんて村上ファンドのその他のやったであろう違法行為からすれば大した問題ではないような気がするが…ま、何がなんでも村上欽ちゃんを捕まえたかったのだろうけど…
●検察は村上、ホリエモンを潰そうとして潰したんでしょうが、そこまで躍起になったのはなぜか?
①国民の声②政府の指示③司法の矜持…もしくはその複合?
●金融庁の法整備の遅れが今回の一連のヒルズ族事件の原因であることは関係者から指摘されている。そもそも、ライブドアの時間外取引や、株の1万分割等、常識的に見ておかしい。ただ、この手法を取り入れたのはライブドアだけではないのも事実である。ホリエモンと欽ちゃんをスケープゴートにして、官僚の失態など、くさいものに蓋手法で事件を幕引きする構造は先の耐震偽装事件によく似た構造だ。まあ、規制緩和路線を続けた小泉改革路線の火消し作業にも見える。
●グローバリゼーションの名を借りたアメリカナイゼーション。その実態は高度金融資本主義の名を借りたマネーゲームだ。アメリカ在住に友人に来た話だが、アメリカの中産階級以上の人が集まるパーティでの話題は株、投資信託、ファンドはなにがいいか、という。国全体がヒルズ化している。一般人も401Kで、トレーダーとしての資質がないと老後も満足に安心して生活できない状況なのである。もはやアメリカ人はロウアーミドル以上は汗水たらして働く気がないようだ。
●経済学者の浅田彰が「資本主義は高度になっていくとちびくろさんぼの虎のように、利潤を追求しすぎて、最後は溶けてバターになる」と言ってましたが、まさにアメリカの金融資本主義はトラバター競馬場の第4コーナーをまわったようだ。世界デフレは三度来る?(笑)
●村上欽ちゃんファンドもまさにトラバターファンドとして、21世紀初頭を駆け抜けた。99年に通産省を辞めて、オリックス宮内社長などの後ろ盾を得て、創業した。創業時の預かり金額は30億円。それがわずか7年で130倍の4000億円とは驚きである。しかも年利30%という利回りを掲げていたというから驚きである。したがって阪神株買占めや、フジテレビ株参入など危ない橋も一つや二つではないはず…
●ファンドの顧客はオイルダラーや、華僑なども多いそう。シンガポールに逃げたのもそういったつながりからか…
●記者会見では「聞いちゃった」発言をしていましたが、プロ中のプロの発言とも思えない、氏の人間的な薄っぺらさを象徴する発言でした。阪神事件の起こる前、懇意にしている料亭の仲居に「阪神のキャンプは君の故郷の安芸に戻してあげるよ」と軽口をたたいていたそう…大丈夫か?プロ中のプロよ!
●薄っぺらといえば、あれだけの容量をほこるモダン建築物・六本木ヒルズが砂上の楼閣のように見えてきた。レストランはガラガラ…グランドハイアットは外人客ばかり…レジデンスの住人は続々小菅入り…ゴーストタウンと化すのも時間の問題な気がしてきた。
●かつて日本に鹿鳴館というものがあったのをご存知か?明治維新以降、関税自主権や治外法権などの不平等条約を苦慮していた明治の元勲・山形有明や、伊藤博文が西洋人を接待して懐柔するために造ったゲストハウスだ。当時、社交ダンスを踊れるものも少なく、なじみの芸者や華族の子女を無理やり借り出して何とか西洋化したJAPANをアピールしようとした。
●当初の計画がうまくいかず、仮装パーティで武士姿で参加した明治の元勲たちの努力の甲斐もなく、わずか6年間で幕を閉じた…
●グローバリゼーション、IT企業の総本山としてあたかも日本の貿易センタービルのような存在として、富の象徴として君臨するヒルズがオープンして今年で3年が経過した… その間、ドア圧死事件から始まり、様々な経済事件の現場としてニュース番組を飾り、日本の安全神話崩壊、まじめに働く者が馬鹿を見るニューエコノミーの失速の象徴としての六本木ヒルズ。
●アメリカのIT、金融に追い越せ追いつけとヒルズに結集した若手経営者と西洋化に邁進した明治の政治家の姿がダブって見える。
●かつて日比谷に威容をを示した鹿鳴館の姿はもうない。六本木ヒルズは3年後、外資の手に落ちてなければいいが…
●鹿鳴館政策に失敗した明治政府はその後、日清・日露戦争に突入して行った。村上氏は30億円の不正利益を納入し、金融業から引退しても数十億の資産を保有しているそうだ。
●結局、ヒルズ族(他のUSENや、楽天も含めて)とはなんだったのか?何か社会的貢献を果たしたのか?アメリカのIT長者は新技術でイノベーションを起こした。(ビル・ゲイツ=マイクロソフト、ステーブ・ジョブズ=ipod、マック、ラリー・ペイジ=グーグル)また、アメリカの伝説的ファンドマネージャー、ジョージ・ソロスは少なくとも、世界的な知性を持ち、哲学があった。ボブ・ロバートソンはバイクで世界一周するなど、個性的で少なくとも人間的な魅力がある。
●一連のヒルズ周辺の事件は日本に、日本人に何を残したのか?何も残してはいないだろう。反面教師としても、そこまでの「悪党」ではなく、数年もしたら誰も思い出さないだろう。
●あっそーだ。今のうちに「稼ぐが勝ち」買っとこう!

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