Wednesday, October 11, 2006

映画千夜千本③「インファナルアフェア」

●「インファナルアフェア」三部作★★★★☆☆
アンディ・ラウとトニー・レオン主演のハードボイルドムービー3部作のBOX。警察に潜入したマフィアと、マフィアに潜入した警官。運命に翻弄されるふたりの男の生き様を描く。
警察に潜入したマフィアの男と、マフィアに潜入した警察の男の2人が運命的な対決を果たすハードボイルド作品。
●「インファナル・アフェア」 マフィアの組員の18歳のラウは、ボスのサムの指示で香港警察に入る。一方、ラウと同じ警察学校に通っていたヤンは組織犯罪課のウォン警視に見込まれてマフィア世界へ潜入。10年後、ラウは警察内で出世し、ヤンもサムに気に入られて麻薬取引をまかされるまでになっていた。そんな中、マフィアも警察も内部情報者がいると知り、双方とも裏切り者を探す指示をラウとヤンに下すのだった……。
極限に追い詰められていく男たちの心理と、潜入の末の心の変化が生み出すドラマがヘタな説明台詞なしに描き込まれていて、胸を熱くするとともになんともやるせない気持ちにさせてくれる。また麻薬取引日のラウとヤンによる情報合戦は実にスリリング。展開も予想がつかないし、最後まで釘づけにさせられること間違いなし。実に見事なフィルムノワールだ。(横森 文)

《監督》 アンドリュー・ラウ / アラン・マック
《脚本》 アラン・マック / フェリックス・チョン
《ライン・プロデューサー》 エレン・チャン / ロレイン・ホー
《美術》 ビル・ルイ
《衣装》 デザインシルバー・チョン
《アクション指導》 リー・タッチウ
《撮影》 アンドリュー・ラウ / ン・マンチン
《編集》 ダニー・パン / パン・チンヘイ
《音楽》 チャン・クォンウィン
《音響》 デザインキンソン・ツァン



●「インファナル・アフェア2無間序曲」
トニー・レオンとアンディ・ラウの息づまる攻防で、香港映画の復活を見せた前作。このパート2は過去にさかのぼり、ふたりが過酷な運命に身を投じることになった経緯が描かれる。1作目の回想シーンで主人公たちを演じたショーン・ユーとエディソン・チャンがメインキャストに昇格。それぞれレオンとラウを連想させる表情で熱演している。一方、彼らのボスたちのドラマにも焦点が当てられ、1991年、中国返還以前の香港裏社会の壮絶な人間模様が浮き彫りになっていく。
1作目のパワーは落ちていない。むしろ加速している。警察と裏組織、双方の内部での確執や裏切り、密かな取引や愛のドラマが巧妙に絡んで緊張感を持続させ、突発的な衝撃シーンで圧倒。前作の演出力に、さらに磨きがかかったようだ。新たなキャストも魅力的で、マフィアの妻役カリーナ・ラウの妖艶さや、若きボス、フランシス・ンの知的でクールな悪の香りが秀逸。破滅へ向かっていく者たちは哀れだが、観ているこちらはゾクゾクとする興奮が味わえる。かつての日本のヤクザ映画が、香港で鮮やかに復活したようだ。(斉藤博昭)

内容紹介
アジアのみならず世界を熱狂させた香港映画の金字塔『インファナル・アフェア』3部作の第2章。第2章が描かれるのは、11年前の1991年~1997年。
第1章のトニー・レオンとアンディ・ラウに代わって、若きヤンとラウを演じるのは、香港新世代スターで最も注目株のショーン・ユーとエディソン・チャン。マリー役には、『2046』にも出演しているカリーナ・ラウ。2代目大ボス、ハウには香港映画界きっての演技派フランシス・ン。

●「インファナル・アフェア3終極
潜入捜査官としてマフィアの一員になったヤンと、マフィアの指令で警官となったラウ。ふたりの壮絶な運命を描くシリーズ完結編。第1作のラストでヤンが死んだ後から、物語は始まる。マフィアとしての過去と決別したいラウが、警察内に潜んでいると思われる他のマフィアを探すうち、エリート警官のヨンと中国本土の武器商人の関係を怪しむ。
男たちの悲劇と衝撃シーンが相乗効果を上げた前2作とはうって変わり、今回はラウの心理ドラマに重点が置かれている。彼が向き合う現実とともに、前作で描かれなかったヤンの行動、ヤンの精神科医とラウのドラマ、さらにラウの幻想などが絡む重層的な展開だ。第1作で晴れわたっていた屋上が、どんよりとした曇天の下で再登場するなど、全体に陰鬱なムードで覆われ、アンディ・ラウの熱演とともに訪れる結末は今回も悲痛。前2作から過剰な期待を持って観ると物足りない部分があるかもしれないが、3部作全体を、この10年の香港の変化とだぶらせると、感慨もひとしお!(斉藤博昭)

内容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)
アンディ・ラウとトニー・レオン主演のハードボイルドムービー3部作最終章。ヤンの死後、ラウは自分以外の警察潜入マフィアを探すうち、エリート警官・ヨンに目を付ける。さらに精神科医・リーに近づいたラウは、ヤンの半年間が記されたカルテを入手する。



●第一作から派生したと思われる第二作、三作が第一作よりも面白いという稀に見る三部作。アメリカの国宝とも言われる「スターウォーズ」三部作よりも面白い三部作単位では世界最高峰の映画です。
●マーチン・スコセッシがリメイク。レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン、マーティン・シーンが出演。アメリカでも大ヒットしてます。
●何が面白いかというとまず脚本のできが素晴らしい。これ以上のものは考えられません。とりあえず観て!

0 Comments:

Post a Comment

<< Home